パソコン・ソフトウェアの耐用年数|4年・5年・3年の違いと減価償却、10万円・40万円の基準

仕事用のパソコンや会計ソフト、業務システムを買ったとき、何年で経費にするかは、パソコンとソフトウェアで別々に決まっています。パソコンは「器具及び備品」、ソフトウェアは「無形減価償却資産」という別の資産で、年数も償却のしかたも違います。

この記事では、パソコンとソフトウェアの法定耐用年数、減価償却の計算例、一度に経費にできる金額の基準を説明します。耐用年数そのものの意味は耐用年数とはで解説しています。

パソコンの法定耐用年数

資産別表の区分(器具及び備品 › 事務機器及び通信機器)法定耐用年数
パソコン(サーバー用を除く)電子計算機 › パーソナルコンピュータ(サーバー用のものを除く。)4年
サーバー用のコンピュータ電子計算機 › その他のもの5年
複写機複写機、計算機(電子計算機を除く。)、金銭登録機、タイムレコーダーその他これらに類するもの5年
ファクシミリテレタイプライター及びファクシミリ5年

ノートでもデスクトップでも、事務などで使う一般的なパソコンは4年です。社内でファイルやシステムを動かすためのサーバーは5年になります。

出典:減価償却資産の耐用年数等に関する省令 別表第一(e-Gov法令検索、令和8年5月22日施行の版)。最終確認日:2026年10月18日。

ソフトウェアの法定耐用年数

ソフトウェアの使い方別表の区分法定耐用年数
自社で使うもの(会計ソフト、業務システムなど)別表第三 ソフトウエア › その他のもの5年
複写して販売するための原本別表第三 ソフトウエア › 複写して販売するための原本3年
開発研究に使うもの別表第六 ソフトウエア3年

ソフトウェアは形のない無形の減価償却資産なので、パソコンとは決まりが違います。

月額や年額で払うクラウドサービス・サブスクの利用料は、ソフトウェアを取得したものではないので、通常は払った期間の経費になり、減価償却はしません。

パソコン・ソフトウェアの減価償却の計算例

例耐用年数・償却率(定額法)1年分の減価償却費
パソコン 50万円4年・0.25050万円 × 0.250 = 125,000円(最後の年は1円を残して124,999円)
業務システム(自社利用) 100万円5年・0.200100万円 × 0.200 = 200,000円(最後まで200,000円で、残りは0円)

パソコンは定率法も選べます。耐用年数4年の定率法(平成24年4月1日以後の取得)は償却率0.500で、初めの年ほど多く経費にできます。年の途中で使い始めた年は月割にします。年ごとの額は減価償却費の計算で、償却方法を切り替えながら比べられます。

10万円・20万円・40万円の基準

パソコンやソフトウェアは、取得価額によって耐用年数を使わずに経費にできます。

取得価額扱い
10万円未満使い始めた年(期)に全額を経費にする
20万円未満まとめて3年で均等に経費にできる(一括償却資産)
40万円未満青色申告の中小企業者等・個人事業主は、年300万円までなら使い始めた年(期)に全額を経費にできる(少額減価償却資産の特例。令和8年4月1日以後の取得。それまでは30万円未満)

出典:国税庁 タックスアンサー「No.2100 減価償却のあらまし」「No.5408 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」(令和8年4月1日現在法令等)。最終確認日:2026年10月18日。

法定耐用年数と実際の買い替え時期

パソコンの法定耐用年数の4年は、経費に分ける期間で、4年で使えなくなるという意味ではありません。逆に、4年より前に買い替えた場合は、古いパソコンを処分した年に残りの帳簿価額をまとめて除却損として経費にできます。売ったときは、売った金額と帳簿価額の差額が売却益・売却損になります。

中古のパソコンを買った場合は、新品より短い耐用年数を使えます。法定耐用年数4年をすべて過ぎた中古のパソコンなら、4年 × 20% = 0.8年で、2年に満たないので2年です。経過年数がわかれば中古資産の耐用年数の計算で出せます。

よくある質問

事務などで使う一般的なパソコンは、器具及び備品の「パーソナルコンピュータ(サーバー用のものを除く。)」で4年です。サーバー用のコンピュータは「電子計算機」の「その他のもの」で5年になります。

取得価額が10万円未満なら、使い始めた年(期)に全額を経費にできるので、減価償却は要りません。10万円以上20万円未満なら3年で均等に経費にする一括償却資産、青色申告の中小企業者等・個人事業主なら40万円未満(令和8年4月1日以後の取得)を全額経費にする特例も選べます。

月額や年額で払う利用料は、ソフトウェアを資産として取得したものではないので、通常は払った期間の経費(支払手数料・通信費など)になります。1年を超える期間の分をまとめて前払いした場合は、期間に応じて経費に分けます。

ソフトウェアは無形の減価償却資産なので、1円を残さず取得価額の全額まで償却します。償却方法は定額法だけです。

まとめ

パソコンの法定耐用年数は4年(サーバー用は5年)、ソフトウェアは自社で使うものが5年、販売用の原本と研究開発用は3年です。ソフトウェアは定額法だけで、1円を残さず償却します。10万円未満は一度に経費にでき、20万円未満は3年で均等償却、青色申告の中小企業者等・個人事業主は40万円未満を全額経費にする特例もあります。ほかの資産の年数は法定耐用年数の検索と耐用年数表で確認してください。

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