人月と人日の違いと換算の落とし穴

工数の単位には、人時・人日・人月があります。見積書や契約書ではよく登場しますが、「1人月は何人日か」を曖昧にしたまま進めると、金額や期間にずれが出ます。

3つの単位の関係

人時:1人が1時間働いた量
人日:1人が1日働いた量(一般に8時間)
人月:1人が1か月働いた量(一般に20人日)

換算式は次のとおりです。
人日 = 人時 ÷ 1日の稼働時間
人月 = 人日 ÷ 1か月の稼働日数

たとえば200人時なら、200 ÷ 8 = 25人日、25 ÷ 20 = 1.25人月です。

単価も同じ式で換算できる

人月単価が80万円なら、1人月を20人日とすると人日単価は4万円、1人日を8時間とすると人時単価は5,000円です。

落とし穴1:1か月の稼働日数は一定ではない

「20日」は目安にすぎません。祝日や休日の数で、月の営業日は18〜23日ほどに変わります。稼働日数を18日で置くと、人日単価は 80万円 ÷ 18 ≒ 44,444円と、20日で置いた場合(4万円)より1割以上高くなります。

発注側と受注側で置いた日数が違うと、同じ「1人月」でも金額や作業量の認識がずれます。契約前に、何日で計算するかを合わせておくのが安全です。

落とし穴2:8時間すべてが作業時間ではない

1人日は8時間で計算しても、実際には会議、メール対応、休憩、社内調整があり、その日に作業へ使える時間は6時間前後になることもあります。工数を「作業時間の合計」で見積もった場合は、稼働率を掛けて換算し直す必要があります。

たとえば作業時間の合計が120時間で、実作業に使える時間が1日6時間なら、必要な日数は 120 ÷ 6 = 20日です。8時間で割った15日とは、5日ずれます。

落とし穴3:人月は人数と期間の交換ができるとは限らない

6人月の作業は、「1人で6か月」「3人で2か月」「6人で1か月」のどれでも同じ、と考えがちです。しかし人数を増やすと、引き継ぎや意思疎通の負担が増え、期間が思ったほど短くなりません。特に後から人を追加すると、立ち上がりの時間もかかります。

人数を増やして期間を縮める場合は、作業を独立して分けられるかを確認し、余裕を持った計画にしてください。

まとめ

人時・人日・人月は、1日の稼働時間と1か月の稼働日数を決めれば、機械的に換算できます。ただし、その2つの前提を取り違えると、金額も期間もずれます。換算のたびに、前提の数字を明記する習慣をつけましょう。

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