複数人で候補日を調整するとき、参加者全員の予定を1枚の表にまとめて埋めてもらう方法は、 早く決まる分とても便利です。ただし、その便利さの裏側で、 「他の人の回答まで勝手に書き換えられてしまう」という状態になっていることは意外と知られていません。
日程調整で使う調整表には、実は見え方・編集できる範囲が異なるいくつかのタイプがあり、 選び方次第で、効率と安全性のバランスが変わります。 この記事ではその違いを、サンプル画面とあわせて整理します。
複数人調整で編集権限が問題になるケースは 日程調整リンクのセキュリティで見落とされがちな3つの視点 、未回答者の管理は 日程調整の返信が来ない・追えないときの対処法 でも扱っています。
日程調整の調整表は、大きく分けて次の3つの見え方・編集範囲があります。
文章だけだとイメージしづらいので、サンプルの調整表で見てみましょう。
3つのタイプは、それぞれ得意な場面とリスクが異なります。 順番に見ていきます。
社内の身内だけの調整や、少人数で気心の知れた相手との調整に向いています。 参加者を一人ずつ登録しなくても、1つのリンクをそのままグループチャットやメールに貼るだけで案内できるため、 準備の手間が少なく済みます。
一方で、重要な日程調整ほどこのタイプにはリスクがあります。 たとえば、先方との商談日がすでに確定して入力されているのに、 別の参加者が候補日を整理し直そうとして、誤ってその欄を上書きしてしまう、 というようなことが起こり得ます。悪意がなくても、 「誰が」「いつ」書き換えたのかが分かりにくいため、 気づいたときには確定していたはずの日程が変わっていた、という事態になりかねません。 社外の相手や、参加者同士の面識が薄い案件では特に注意が必要です。
このタイプが向いているのは、他の参加者に人数や名前を知られたくない案件だけではありません。 「他人の回答を見ながら自分の回答を決めてほしくない」場面にも向いています。
たとえば、人事面談や評価に関わる日程調整では、 誰がどの日を選んだかをお互いに知られたくないという心理が働きます。 また、社内の会議調整であっても、 先に上司が回答した内容を見てから部下が回答するような状況になると、 本来の都合ではなく周囲に合わせた回答をしてしまうことがあります。 このタイプであれば、他人の回答に影響されず、 それぞれが自分の都合だけで純粋に答えることができます。
逆に、他の参加者の状況が見えていた方が都合がよい場面もあります。
たとえば、チームでの定例会議のように、 「すでに多くのメンバーが埋まっている日に自分も合わせた方が、 全体として決まりやすい」と分かっている方が調整しやすいケースです。 全員の埋まり具合を見ながら回答できるので、 候補日が絞り込まれていく過程が参加者にも伝わりやすく、 「なぜこの日に決まったのか」の納得感も得やすくなります。 このタイプは、透明性を保ちながら誤編集を防ぎたい場面でのバランスの取れた選択肢です。
なお、参加者が多い案件を効率よく案内できるかどうかは、この3タイプの違いとは別の観点です。 共有リンクでも個別リンクでも、システムの一斉送信機能を使えば、 参加者一人ひとりに手作業でリンクを送る手間なく案内できます。 一斉送信のしやすさは3タイプ共通のメリットで、ここで比較しているのはあくまで 「回答の見え方・編集できる範囲」による安全性の違いです。
| タイプ | 安全性 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 全員編集できる | 低い(他人の回答も書き換え可能) | 身内・少人数の気心の知れた相手 |
| 自分の回答だけ見える | 高い(自分の情報しか見せない) | 人事面談など、他人に影響されず答えてほしい案件 |
| 全員見えるが編集は自分だけ | 高い(他人の回答は編集不可) | 社内チームなど、透明性と安全性の両立が必要な場面 |
Pushule(プッシュール)は、この3つの見せ方すべてに対応しています。 案件を作成する側(担当者)が、共有リンクか個別リンクかを選び、 個別リンクの場合はさらに「自分の分だけ見せる」か「全員の状況を見せつつ編集は本人だけにする」かを選べます。 参加者側で選ぶものではなく、案件ごとに担当者が効率を優先するか、安全性を優先するかを決める仕組みです。
調整表の見せ方に加えて、もう一つ見落とされがちな観点があります。 最終的に日程を確定するときの決め方です。 候補日を1つに絞って全員で共有する方法だけでなく、 参加者ごとに別々の日程で確定させる方法もあります。
説明会や定例会議のように、全員が同じ場に集まる必要がある案件では、 全員の都合がつく1つの日程に決める必要があります。 一方、個別面談や1対1の商談のように、必ずしも全員が同じ日に集まる必要がない案件では、 Aさんは6月10日、Bさんは6月12日、というように、 参加者ごとに別々の日程で確定させた方が、それぞれの都合を優先でき、 結果的に早く全員の予定を決めきることができます。
どちらの決め方が適しているかは、案件の性質によって決まります。 「全員で同じ場に集まる必要があるか」を最初に判断しておくことが、 調整表の見せ方を選ぶのと同じくらい、日程調整全体のスピードに影響します。
調整表は「全員で1つの表を埋める」以外にも見せ方があり、 案件ごとにどこまで安全性を確保したいかで、選ぶべきタイプが変わります。 なお、人数が多い案件を効率よく案内できるかどうかは、 この見せ方の選択とは別に、システムの一斉送信機能で解決できます。
身内だけの気軽な調整なら全員編集できるタイプ、 他人に影響されず答えてほしい案件には自分の回答だけ見えるタイプ、 社内チームのように進み具合の共有と誤編集の防止を両立したい場面では 全員見えるが編集は自分だけのタイプ、というように、 案件の相手や性質に合わせて調整表の見せ方を選ぶことが、 安全かつ効率的な日程調整につながります。
あわせて、全員で1つの日程に決めるのか、人によって別々の日程で決めるのかも、 案件の性質に応じて最初に判断しておくとよいでしょう。