資金繰りと収益性の改善に向けた案件シミュレーション

プロジェクト型のビジネスでは、利益が出るかどうかだけでなく、案件の途中で資金が持つかどうかが重要になります。売上規模が大きい案件でも、支払いが先行し入金が後ろにずれると、途中で資金繰りが厳しくなることがあります。

このような状況では、案件をそのまま受けるのではなく、複数の前提条件でシミュレーションを行い、資金繰りと収益性がどう変わるかを事前に把握することが重要です。顧客との交渉条件、材料の仕入れ、資金調達の判断は、すべてこのシミュレーションをもとに戦略的に進める必要があります。

本記事では、ganttアプリを使用してシミュレーションを行いながら、条件を変えることで資金繰りと収益性をどのように改善できるかを2つのケースで解説します。

案件シミュレーションでは複数パターンを前提に設計する

案件は一つの進め方だけで考えるのではなく、複数の条件でシミュレーションすることが前提になります。回収タイミング、工期、単価、工程の分け方などを変えることで、結果は大きく変わります。

重要なのは、最終利益だけでなく、途中の資金推移です。黒字案件であっても、途中で資金が不足するのであれば、そのまま受注するべきではありません。

そのため、事前に複数のシナリオを比較し、どの条件であれば安全に遂行できるか、どの条件なら収益性まで改善できるかを判断する必要があります。

ケース1|工事と設備設置を分離して工事代金の回収を早めたケース

本ケースでは、工事と設備設置を一体で受注する企業を想定します。利益は確保できるものの、支出が先行し、入金が最後に集中する構造のため、途中で資金がショートするリスクがあります。

このような案件について、ganttアプリを使用して複数のシミュレーションを行い、条件を変えた場合の資金繰りと収益構造を比較します。

工事、設備設置を受注した収益計画です。

ケース1の収益計画

その資金繰り計画です。

ケース1の資金繰り計画

途中で資金がショートしてしまいます。

ケース1の資金ショート

工事と設備設置を分割して実施した収益計画です。

ケース1の分割後収益計画

分割することで売上回収を2段階で実施します。

ケース1の2段階回収

その結果資金繰りを保つことができました。

ケース1の資金繰り改善

当初の計画では、利益は出るものの資金が途中で不足する構造でした。このような案件は、条件を変えなければ実行が困難になります。

そこで、工程を分割し売上回収を前倒しするシミュレーションを行うことで、資金の流れを改善しています。同じ案件でも、設計次第で資金繰りは大きく変わります。

このように、複数のシミュレーションを前提に、顧客との交渉や請求条件の設計を行うことが、プロジェクト型ビジネスでは重要になります。

ケース2|工期短縮の代わりに受注単価を上げたケース

本ケースでは、顧客と交渉し、工期短縮を条件に受注単価を引き上げたケースを想定します。工期短縮によって顧客側に価値を提供し、その対価として条件を見直します。

こちらもganttアプリを使用し、条件変更による資金繰りと収益性の変化をシミュレーションします。

顧客と交渉し工期短縮を条件に受注額を値上げした収益計画です。

ケース2の収益計画

工期短縮により売上回収を早め資金繰り確保、収益性も改善しました。

ケース2の資金繰り計画

工期短縮により売上回収が前倒しされ、資金繰りが改善されます。同時に単価を見直すことで、収益性も向上します。

重要なのは、条件を変えることで結果を変えるという考え方です。工期、単価、工程設計は交渉によって調整可能です。

プロジェクト型ビジネスでは、複数のシミュレーションを行い、顧客交渉、仕入れ、資金調達を戦略的に進めることが、安定した経営につながります。

まとめ|シミュレーションを前提に案件を設計する

プロジェクト型のビジネスでは、案件ごとに条件が異なります。そのため、単一の前提で判断するのではなく、複数のシミュレーションを前提に設計することが重要です。

資金繰りと収益性は、受注後ではなく受注前の設計で大きく変わります。シミュレーションをもとに、最適な条件を選択できるようにすることが求められます。

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